2018年1月21日(日)
第55回キッズ・ブック・スペース【イヌの絵本】を開催しました。
いつもは短いお話の絵本が中心の親子の時間ですが、たまには昔話も聞かせたい、ということで、『はなさかじい』(フレーベル館 )を読みました。
長くて昔語りのお話ですが、案外子ども達は熱心に聞き入ってくれました。
大人も、「はなさかじいさん」てこんなお話だったのか、と再確認できたのではないでしょうか。
親子の時間
今回のテーマは戌年にちなんで【イヌの絵本】。みんなは、なに年生まれかな?
子ども達はみんな、自分の干支を知っていました。(大人の干支は深く追求しません)
親子の読み聞かせ絵本は、『ブルくんとかなちゃん』(福音館書店)、『いぬが いっぱい』(福音館書店)、『どうながのプレッツェル』(福音館書店)、『わんわん にゃーにゃー』(福音館書店)、『はなさかじい』(フレーベル館 )。
『どうながのプレッツェル』に出てくる本物のプレッツェルも見せてもらいました。
プレッツェルは、ドイツ生まれの焼き菓子です。
ニューヨークなどにはプレッツェルの屋台がたくさんありますが、ドイツ製は柔らかいけれど、とても固いのが特徴。
日本製のプレッツェルの代表は、形は違うけど、グリコのプリッツだとか。
♪パン屋さんにおかいもの♪
パンパンパン屋さんにおかいもの
サンドイッチにメロンパン
ねじりドーナツ パンのみみ
チョコパンふたつくださいな
子どもの時間
「作って遊ぼう!」は、「ふわふわ わんちゃん」。
太い毛糸を何度もグルグル巻いてポンポンを作り、目と鼻と耳をつけました。
お手本は、ちょっとモップみたいだったのですが、子ども達が作った作品は、それぞれに個性的でかわいいわんちゃんが出来上がりました。
大人の時間
大人の時間は、「絵本の中の犬」。
テーマ絵本の字のない絵本『アンジュール―ある犬の物語』(ブックローン出版)を、大人だけで静かに見入ったり、「はなさかじいさん」の絵本を見比べたり、新旧さまざまなイヌの絵本を楽しみました。
「はなさかじいさん」の絵本には、アニメ絵本のようなものもいろいろありますが、今回取り上げたのは、親子の時間で読んだ『はなさかじい』瀬川 康男/松谷 みよ子(フレーベル館 )と『花さかじい』太田 大八/椿原 菜々子(童話館出版)、
『花じんま』田島 征三(福音館書店)の三冊。
『花じんま』は、作者の田島氏が育った土佐の言葉で語られています。
「はなさかじいさん」は童謡のイメージが強かったのですが、♪うらのはたけで ぽちがなく♪という歌詞とは違って、犬の名前はシロですし、シロがおじいさんを連れて行ってここ掘れと言ったのは、裏の畑ではなく山でした。
昔話は、知っているようで知らない内容が多く、大人も子どもも読み直すと面白いと思います。
韓国の昔話『いぬとねこ』(光村教育図書)と日本の昔話『いぬとねこのおんがえし』(鈴木出版)は、とてもよく似ているのですが、それぞれのお国柄の違いを読み比べました。
親子の時間で読んだ『わんわん にゃーにゃー』は、長 新太氏が亡くなった後に遺されたラフスケッチに、和田 誠氏が長さんの気分で色をつけて仕上げたそうです。同様に作られた作品に『プアー』があります。
今回スタッフのお薦め絵本は、以前【オオカミの絵本】でも取り上げた『赤いおおかみ』(古今社)と『シバ犬のチャイ』(BL出版)。
『赤いおおかみ』は、オオカミに育てられた犬のお話。オオカミのお母さんのことを忘れない犬の野生のたくましさと健気さが心に残ります。
『シバ犬のチャイ』は、犬と家族の生活がそれぞれに淡々と描かれていて面白いだけでなく、最後までくるともう一度見直したくなります。
『どろんこハリー』(福音館書店)、『ビュンビュンきしゃをぬく』(岩波書店)、『まいごのアンガス』(福音館書店)、『こいぬのくんくん』(福音館書店)、『ずーっと ずっと だいすきだよ』(評論社)など、ロングセラーから盲導犬などを紹介した科学絵本まで、イヌの絵本は大量にあります。
犬好きもそうでない人も、ぜひたくさんの絵本をお試しください。
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